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VTuberを活用した若年層へのマーケティング活用術と成功事例

目次

  1. VTuberマーケティングとは
  2. VTuberマーケティングのメリット
  3. VTuberマーケティングの成功事例
  4. VTuberマーケティングを成功させるためのポイント
  5. VTuberマーケティングの注意点とデメリット
  6. まとめ

近年、デジタルマーケティングの世界で注目を集めているのがVTuber(バーチャルユーチューバー)を活用したマーケティング戦略です。
特に若年層へのアプローチに効果的とされるこの手法について、詳しく見ていきましょう!

VTuberマーケティングとは

VTuberマーケティングとは、企業がバーチャルキャラクターを活用して若年層にアプローチする手法です。主に10〜20代をターゲットとし、2023年の市場規模は約800億円に達すると予測されています。ただしこれは日本国内市場のみの見立てであり、海外市場を含めると2030年までには約1兆円規模に成長すると予測されています(※グローバルインフォメーション調べ)。

VTuber(バーチャルYouTuber)とは
3Dモデルやアバターを使って動画配信やライブストリーミングを行うコンテンツクリエイターです。2010年代後半に登場し現在では多様なジャンルで活動するVTuberが存在しています。その中でも若年層をターゲットにしたマーケティング施策にVTuberを活用する企業が増加しています。
VTuberマーケティングの魅力は、視覚的で親しみやすいキャラクターが企業や商品のイメージを視聴者に効果的に伝える点にあります。

VTuberマーケティングのメリット

1. 若年層との高い親和性

VTuberは10代から20代の若者に人気があり、彼らが利用するプラットフォーム(YouTube、TikTok、Twitterなど)で頻繁にコンテンツを発信しています。このため若年層との接触機会を大幅に増やすことができます。

2. コミュニティの力を活用

VTuberには熱心なファンコミュニティが存在します。VTuberを通じて商品やサービスを紹介することでそのコミュニティの支持を得られやすくなり、口コミによる自然な拡散効果も期待できます。

3. 視覚的で魅力的なコンテンツ

アニメーションや独自のキャラクター性を活かして、他の広告とは一線を画すユニークな表現が可能です。これにより視聴者の注意を引きやすくなります。

VTuberマーケティングの成功事例

事例1:荒野行動

大人気バトルロワイヤルゲーム「荒野行動」は、VTuberとのタイアップ動画数が圧倒的に多く再生数も高いことで知られています。多くのVTuberが実況配信を行い、ゲームの魅力を効果的に伝えています。また、期間限定ガシャでVTuverのスキンを手にいれることもできます。

成功ポイント
・VTuberとのタイアップ動画数が圧倒的に多く、再生数も高かった
・多くのVTuberが実況配信を行い、ゲームの魅力を効果的に伝えられた
・コアゲームとしての特性がVTuberファン層と親和性が高かった

事例2:アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ

人気VTuber事務所「ホロライブプロダクション」に所属する星街すいせいが「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」とコラボ企画を実施しました。デレステのアイドルがカバーした星街すいせいの楽曲が登場する他、キャンペーン期間中にデレステにログインすると実際にご本人を加入させることができ、3DMVでのLIVEパフォーマンスを楽しむことができます。

コラボの開催期間中にはご本人が自身のコラボガシャを引く生配信を行い、多くのファンが配信を見守っていました。

成功ポイント
・自身の配信枠で何度も歌唱や「アイマス」シリーズ作品をプレイしており、こうした積み重ねがファン層に好意的に受け入れられるきっかけとなった
・「アイドル×アイドル」というファン層の重なりが相乗効果を生み出した

事例3:ポーカーチェイス

ポーカーチェイス」というバトロワ式オンラインポーカーは人気VTuberのときのそら、電脳少女シロ、富士葵が期間限定でゲーム内キャラクターとして登場しゲームを盛り上げました。
また、リリースからわずか2ヶ月でサービス終了寸前の状況まで追い込まれたゲームにもかかわらず大手VTuberグループ「にじさんじ」とのコラボ効果により一時はAppStoreの売上ランキング8位まで浮上し、その後も月間ユーザー数は継続的に推移しました。

成功ポイント
・人気VTuberを起用することで新規ユーザー獲得に貢献した
・ゲームキャラクターとしてVTuberを起用することで、ファンの購買意欲を刺激した
・VTuber自身が心から楽しんでいる様子がファンの興味を掻き立てた

事例4:VALORANT

VALORANT」とVTuberのコラボレーションは近年注目を集めるエンターテインメントの一環として多くのイベントや配信が行われており、これらのコラボレーションはVTuberとゲームコミュニティとの架け橋となり新しいファン層を開拓する機会となっています。また、VTuberたちがVALORANTを通じて競技性やエンターテインメント性を発揮することで視聴者に新たな楽しみ方を提供しています。

成功ポイント
・RIOT GAMES主催の世界大会で、大人気VTuber事務所「ぶいすぽっ!」のメンバーが公式応援アンバサダーに就任した
・ゲームウォッチパーティーの開催や応援ボードの配布など、大会を盛り上げる取り組みを実施した
・esportsに本気で取り組んでいるVTuberとの親和性が高かった

事例5:カレーメシ×ホロライブ

人気VTuber事務所「ホロライブプロダクション」と日清食品の「カレーメシ」のコラボレーションが実施され注目を集めました。このコラボは「カレーメシウィーク」と題され、2020年10月10日から18日までの期間に行われライブ配信だけではなく、オリジナル曲のミュージックビデオ、音楽ライブ出演、そしてテレビCMの出演(+見守り配信)など双方向の適材適所でストーリーを生み出す施策になっていました。

また、コラボレーション動画「夏はカレーメシ カレーメシ×ホロライブ コラボ動画」はYouTube Creator Collaboration 部門賞を受賞。CM放送終了後にYouTubeで公開した動画は170万再生を記録し見守り配信の同時接続数は約5万と、どちらもKPIを大きく上回る成果を挙げました。

成功ポイント
・配信を通してファンがずっと応援してきたメンバーたちが地上波CMに進出するという『お祭り』感が形成された
・オリジナル曲のMV、音楽ライブ出演、限定コラボ商品などのコンテンツ提供が豊富にあった
・ゲーム実況以外の分野でもVTuberの効果的な活用を示した少ない事例だった

VTuberマーケティングを成功させるためのポイント

1. VTuberの選定

VTuberを選定する際はターゲット層との親和性がカギです!
個性的なキャラクターやジャンルが豊富なVTuberの中から、プロモーション目的に合ったキャラクターを見つけることが大切です。若年層向けなら彼らが好むスタイルやコンテンツを持つVTuberを選ぶことでより効果的なアプローチが可能になります。

2. ストーリー性のある企画

VTuberマーケティングではストーリー性も非常に重要です!
キャラクターに深いバックストーリーや目的を持たせることで感情的な結びつきを強化できます。日常的な配信の中で小さな物語が展開されるとファンは次回の配信を楽しみにし、継続的に応援してもらえる傾向があります。

3. ファン層とマッチターゲティング

ターゲットとなるファン層を明確にし、そのニーズに合ったコンテンツを提供することも重要です!
特にZ世代は「推し活」に積極的で熱心なファンが多いため彼らの興味や文化に寄り添ったマーケティング戦略が求められます。ファンとのコミュニケーションを大切にしながら、彼らの期待に応えるコンテンツを展開することで、コンテンツへの支持を得ることができます。

VTuberマーケティングの注意点とデメリット

1.炎上リスク

VTuberの言動や「中の人」の不適切な行動が明らかになると炎上する可能性があります。SNSでの発言や動画内容を慎重にチェックし、ソーシャルメディアポリシーを設けるなど、対策が必要です。

2.コントロールの難しさ

VTuberは独自のキャラクター性を持つため企業の意図通りに行動させることが難しい場合があります。ファンとの距離が近いVTuberの特性上、不自然な宣伝は逆効果になる可能性があります。

3.費用

VTuberの人気や知名度によってはギャラ費用が高額になる可能性があります。企業の予算に応じた適切なVTuberの選択が重要です。

4.ターゲット層の限定

VTuberは主に若年層や特定の趣味を持つ層に人気があるため、ターゲット層の幅が限定される可能性があります。企業の特性によっては適切なキャラクター設定が困難な場合もあります。

まとめ

VTuberマーケティングは若年層を中心とした幅広い層へのアプローチが可能で高いエンゲージメント率や多様なコンテンツ展開が特徴で、成功にはターゲット層に適したVTuberの選定・企業イメージとの親和性・コンテンツとファンとのマッチングが重要になります!
VTuberマーケティングも新しい技術や手法と共に発展が期待され多くの企業が活用を検討している中、メリットとデメリットを正しく理解し双方向にとって有益となるマーケティングが増える手助けになれば幸いです。

この記事を書いた人

ニシシキ

デザイナー

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